医事・世事をフリートーク
医師不足を解消しよう!
2007.12.28-病床削減が医師不足に拍車をかける-
「小児医療を救おう!」(コーヒーブレイクNO.2)の稿で述べた、勤務医師の過労死や過労自殺があとをたちません。
医師の総数は年3000人を超えるペースで増え続けています。それでも患者さんの要請に十分応えられる医師の勤務体制を無理なく組むことが困難になり、この様な悲劇が繰り返され、医療の現場は八方塞がりの状況です。
短絡的に医師の定数を増やしたとしても、それは医療費の増加につながり、その分、他の医療費が削られるのでは本末転倒です。
この悲しい現実を打破すべく、エネルギーをふりしぼって医師不足の解消法に迫ってみました。
まず、医師不足の背景にある種々の現象および要因をあげてみます。
1.救命救急医の不足
2.当直医の不足
3.産科医の不足
4.小児科医の不足
5.麻酔科医の不足
6.中核病院の医師不足
7.地方の医師不足
8.医局の医師不足
9.患者のたらいまわし
10.インフォームド・コンセントの負担
11.新しい医師臨床研修制度の導入
12.医師の名義貸し問題の顕在化
13.在院日数の短縮化
14.診療科目の細分化
15.医療の専門化
16.医療の高度化
17.医師と患者の関係変化
18.医療訴訟の増加
19.医師の仕事量の増加
20.美容整形医はじめ医師需要の増加
21.女医さんの増加
22.開業医の増加
23.療養病床の削減計画
これら個別の現象や要因を解消する方法については、一例として「小児医療を救おう!」の稿で述べましたが、失業している医師がいない現状では、いくら医師配置の偏在を正そうと努力を積み上げていっても、根本的な解決には至りません。
そうかと言って、医師の絶対数を増やすのは、財政的に難しい。
さて、どのようにしたら良いのか?
その根本的な解決法は次号で述べさせていただきます。
(A)