医事・世事をフリートーク

マルメの話

2005.04.06

「定額制の医療システム」を、通称“マルメ”と呼んでいます。

「出来高制の医療システム」ですと、医療機関側としては、高度で濃密な治療をすればするほど収入を伸ばせるし、患者側も、負担が一部ということもあって、最高の質の医療を望むため、過剰医療に陥りやすい面があります。

その点、“マルメ”の医療システムですと、治療をすればするほど定額の収入からマイナスになっていくため、最低限の治療にとどめるようになり、医療費の高騰を抑制する効果が期待できます。

その一方で、患者さんやご家族がより高度な治療を望んだとしても、医療機関としては、損得勘定だけで考えると、できるだけ治療をしないほうがよいことになってしまいます。

医師がモラルとソロバンの板ばさみになってしまう“マルメ”制度に、安らぎやうるおいを与えてみてはいかがでしょうか。

“マルメ”の病床については、医療機関が患者さんやご家族の要望に

対応しやすいように、薬剤費や原材料費を原価部分のみレセプト請求できる仕組みに変えたほうが良いと思います。新たに生じる国庫負担増については、“マルメ”病床の一床当たりの定額を下げることによって調整します。そうすることによって、より適正な医療の提供が可能になると考えます。

先生方はいかがお考えでしょうか?(A)